自分はヤングケアラーなのかなとお悩みですか?元ケアラーが語る自覚の大切さとは?

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「障がいや病気を持っている親・きょうだいの世話を当たり前に受け入れてきたけれど、自分はヤングケアラーなのかもしれない」

こんな風に悩んだことってありませんか。ケアラーの人の中には『介護している』感覚すらない方もいらっしゃるかもしれません。

今まで家族として、ごく自然にしてきた行為ですから、自覚がなくて当たり前ですよね。

そんな環境の中で、自分はケアラーかもしれないと悩んでいるのは、素晴らしい一歩ではないでしょうか。もし自分がケアラーだと自覚できれば、さまざまな解決策が考えられますよね。

本文では、元ヤングケアラーである筆者の経験も踏まえ、ケアラー悩みや支援策、問題点について紹介します。

知識を得て、ケアラーだと自覚された方が自分らしく生きれたら良いですよね。

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ヤングケアラーの定義について

「ヤングケアラー」とは、本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っているこどものこと。
責任や負担の重さにより、学業や友人関係などに影響が出てしまうことがあります。

https://www.mhlw.go.jp/stf/young-carer.html

核家族化による人手不足や、経済的理由がケアラーになってしまう原因とも言われています。

厚生労働省の定義では、ヤングケアラーと呼ばれる人は、18歳未満の子どもが対象です。

18歳以上の青年は若者ケアラーと呼ばれており、ヤングケアラーと同等の支援が求められています。

精神障がいや知的障がい、癌や認知症などの疾患を患っている親・きょうだいの身体・精神的ケアを担っている人たちです。

もちろん、楽しんで介護している方もいるかもしれませんが、多くの人には大きな負担が掛かっているのは想像に難くありません。

ヤングケアラーの問題点とは

・身体的・精神的負担が大きい

・なんとなくやる気が出ない

・しっかり眠れていない

・食欲が出ないもしくは過食してしまう

上記のような症状は出ていませんか。

家事や介助、感情的ケアなど、本来ならば大人がする行為を子どもが代わりに行います。子どもらしく甘えられる環境ではありません。

重圧、重責の中で必死に大人を演じている状態は、確実に子どもの心身を蝕んでしまうでしょう。

筆者も小学生の時、

「うちは他とは何かが違う・・」

とはっきり自覚していました。

ただ、それを上手く吐き出せる年齢ではなかったので、どうしてよいのかわかりませんでした。

思春期になると、恥ずかしくて隠したいとすら思っていました。

ケアする状況が当たり前だと思ってしまうと、問題に気づけず、いつまでたっても解決策が見いだせません。本当に恐ろしいですよね。

・差別や偏見に苦しむ

障がいを持つきょうだいがいた場合、特に差別や偏見に苦しむ出来事が『結婚』です。

障がいを持った子どもが産まれるのではないか

結婚したら、こちらもきょうだいの面倒を見なければいけないのか

こんな風に言われるのではないかと想像し、将来対して絶望にも近い感情を抱えていませんか。

大人になったら、そんな相手はこちらから願いさげだと言えますが、子どものころはそうは思えませんよね。

長くストレスにさらされ続けると心が疲弊し、夢や希望を持ちにくくなってしまうのも、ケアラーの辛さではないでしょうか。

・学校(社会)生活との両立の難しさ

日ごろから介助に追われているケアラーにとって、社会生活との両立は大変ですよね。

・友人に自分の家庭の話ができず壁を感じたり、家にケアする人がいない友達が羨ましいと思ってしまったりする

・本当の自分が見つけられず、自己評価の低さから思うように勉強(仕事)ができない

このように感情の調子が崩れると、成績や仕事にも影響が出てきます。

ケアによる負担が原因とは気づけず自分の能力のなさだと思い込んでしまうと、己を責めてしまいかねません。実際、筆者もがんばりすぎてうつ状態になっていました。

心の病にならないためにも、自分がケアラーだと自覚するのはとても大切な一歩です。

自分がケアラーかもしれないと感じたら、一度専門家等に相談してみてください。

ヤングケアラーに対する支援策とは

・自助グループに参加する

 自助グループとは、同じ問題や悩みを抱えた人たちが、仲間と体験を共有したり、分かち合ったりするなど、自発的に結びついた集まりのことです。アルコール依存症や薬物依存症、ギャンブ等依存症に悩むご本人やご家族のグループなどがあります。

https://www.pref.osaka.lg.jp/kokoronokenko/osakaaddiction/izonsyou_jijyoguru-p.html#:~:text=%E8%87%AA%E5%8A%A9%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%97%E3%81%A8%E3%81%AF%E3%80%81%E5%90%8C%E3%81%98,%E3%81%AE%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%97%E3%81%AA%E3%81%A9%E3%81%8C%E3%81%82%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

自助グループが少なかった時代は、自分で抱えて我慢するだけでした。ヤングケアラーが問題視され出した今、グループの数は増え続けています。

専門家や大人に相談するよりもハードルが低いので、まずは気軽に顔をだしてみてはいかがでしょうか。

普段は同年齢の子と同じようにふるまっているケアラーにとって、本当の自分をさらけ出せる場所があるってとても助かりますよね。

雰囲気や参加されている方の年齢層など、最初は選ぶのがむずかしいかもしれません。自分だけ浮いていたらどうしようだとか、受け入れてもらえるか心配など、不安は尽きないでしょう。

そんな方のために、最近ではオンラインでの自助グループもあります。

名称URL活動内容
公益社団法人 全国精神保健福祉会連合会(みんなねっと)https://seishinhoken.jp/50年以上の歴史を持った組織です。
精神に障がいがある家族を持った人たちが情報交換をしたり、学習会を開いたりしています。
ふうせんの会https://ycballoon.org/about/index.html高校生以上のケアラーが集まって、フリートークやオンラインおしゃべり会を開いています。
Yancle community(ヤンクルコミュニティ)https://yancle-community.studio.site/40歳以下のケアラーが、Slackを用いて相談や愚痴を言い合える、オンラインコミュニティです。

「自分だけじゃないんだ」と安心できる場所って大事ですよね

・スクールカウンセラーなど専門職へ相談する

専門家へ相談し、プロの意見を聞くこともひとつの方法です。

若者はカウンセラーや精神保健福祉士、18歳以下の人は教職員が身近な相談相手となるでしょう。

その他にもスクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラーの中で信頼できる人がいれば、その方に話してみましょう。

ただし、家庭や家族の話をいきなり専門家に話すことに、抵抗を感じる人もいますよね。期待して相談したのに的確なアドバイスが得られないと、かえって落ち込んでしまうかもしれない不安もあるでしょう。

無理に行こうとせず、

行きたいと思ったら行くくらいの感覚で良いんじゃないかなと思います

・自治体の制度を利用する

大阪市や松山市など、全国の自治体では、ヤングケアラー専門の相談窓口を設けているところもあります。

新しくヤングケアラー専門相談窓口を開設します 松山市

新しくヤングケアラー専門相談窓口を開設します

山梨県では、『山梨県ヤングケアラーチャンネル』と称し、ヤングケアラー用のSNS相談窓口を開設しています。

詳しくは『ヤングケアラー 相談 (都道府県・市区町村名)』などで検索してください。

個人的な経験談として、相談に乗ってくれる方は優しい人が多いですが、中にはお役所対応の方もいらっしゃいました。

相手に助けてもらいたい気持ちが強い時って、傷ついてしまいますよね。

そんな場合は、いったん心を休ませてから、窓口を教えてもらうだけと割り切った方が落ち込まずにすみますよ。




ヤングケアラーの今後の課題とは

・社会の認知を広める

ヤングケアラーの認知度は、「聞いたことがあり、内容も知っている」が29.8%、「聞いたことはあるが、よく知らない」が22.3%、「聞いたことはない」が48.0%。

            ヤングケアラーの実態に関する調査研究 2022年04月11日 https://www.jri.co.jp/page.jsp?id=102439

上記は、2022年4月に行なわれた日本総研の調査結果の一部です。この調査によると、ヤングケアラーを「聞いたことはない」一般国民が、実に半数近くいる実態が明らかとなっています。

家族で見るのが当たり前だった昔と違い、ここ数年でヤングケアラーの認知度は上がりましたが、まだまだ程遠い現実があります。

社会に認識が広まらなければ、当事者は声をあげにくい状況が続いてしまいますよね。

・専門的支援を増やす

児童福祉や障がい者福祉など、ケアされる人に対する支援は充実していますが、ケアラーに対する専門的援助は少ないのが現状です。

金銭面は生活保護課、障がいに関する相談は障がい福祉課など、いくつもの課を渡り歩かなければ支援にたどり着けません。

ただでさえ毎日の介護で疲弊しているのに、複雑な手続きに疲れて諦めてしまいそうですよね。

2020年、埼玉県では全国に先駆けケアラー支援条例が制定されました。

今後に期待したいですね。

・法整備をする

2014年、ヤングケアラー先進国のイギリスで「子どもと家族に関する法律」が制定されました。

ケアラーを法的に位置付け、地方自治体に適切な支援につなげるよう義務付けた法律です。

社会の認知度を高めたり、専門的な支援にアクセスし易くしたりするためにも、法の整備はかかせません。ですが、現在の日本ではケアラーを支援する法律はありません。

日本では、2021年に国が初めてヤングケアラーの実態調査が行なわれたばかりです。

まとめ

ヤングケアラーについて、自覚の難しさや大切さ、支援策や課題について紹介しました。

自分がケアラーだと自覚することは、自己の感情を理解できる大きな一歩です。

ストレスの原因がわかれば対処法が学べますし、そのための手段も身に付きます。

苦しい、助けてほしいといった心の声を大事にして、自分らしく、そして自分のために生きてくださいね。



参考サイト

ヤングケアラーについて
最後までお読みいただき、ありがとうございました(^_^)
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