世界遺産・元興寺の見どころ7選!お寺で心を癒そう

奈良編
本ページはプロモーションが含まれています

古いお寺に行って、美しさや境内に流れる静寂に触れて、ゆっくりしてみたいと思ったことはありませんか。

「最近仕事がうまくいかなくて、ひとまずリラックスしたい」「古いお寺はどんな見どころがあるんだろう」と、気になる方におすすめの場所があります。

それは、健康長寿や無病息災のご利益がある、奈良県奈良市の元興寺です。今回は元興寺の見どころについて紹介します。

境内に流れる落ち着いた雰囲気は心を落ち着かせてくれ、訪れる人に安心感を与えてくれます。

落ち着いた心を保ち、日々の生活に活力を取り戻せたら良いですね。



前身はあの日本最古の寺!元興寺の由緒

元興寺の前身は、奈良県明日香村にある法興寺(現在の飛鳥寺)です。

587年9月、丁未の乱で蘇我氏が物部守屋に勝利し、日本に仏教が伝来しました。飛鳥寺は日本国内における仏教の源流であり、大陸文化輸入の中心地でした。

710年の平城京遷都の際、飛鳥寺は新京に移され、名称も元興寺と改められました。

奈良時代の境内は、南北約480m、東西約240mに及び、修学旅行で有名な東大寺興福寺と並ぶ大伽藍でした。

現在はならまちにある小さなお寺というイメージではないでしょうか。

想像もつかないほど、当時は大きな寺院だったのですね。

平安時代になり、一度お寺は衰退します。

再び信仰の中心地となったきっかけが、智光法師と呼ばれる僧が残した「智光曼荼羅」が祀られるようになったためです。

その後も庶民に支えられ、昭和17年には辻村泰圓によって真言律宗大本山宝山寺の実質支配となり、中興されました。

ちなみに、日本最古とされる瓦(行基葺古瓦)は今でも極楽堂の屋根に残っています。変色しているものの、1400年たった今でもお堂を守っているとは驚きですね。

境内には瓦全体が見渡せるおすすめの見どころ、眺め処も設置されていました。

また、元興寺には古くから鬼にまつわる伝承が残されています。悪さをする鬼もいれば、その鬼を退治した良い鬼もおり、その影響が残されているのが2月3日の節分祭です。

年男と年女が舞台の上から豆まきをしますが、その際「鬼は内!福は内!」と声掛けします。

良い鬼も迎え入れるといった意味で、非常に珍しい掛け声ですよね。



穏やかな雰囲気に包まれた境内の見どころ

元興寺最大の見どころ!極楽堂

智光法師が感得した智光曼荼羅をご本尊とし、寄棟造に大改造された国宝のお堂は、元興寺最大の見どころです。お堂に入った瞬間、線香の清らかな香りが漂い、静寂に包まれた空間に癒されます。

「落ち着くなあ」

「ずっと座っていられる」

拝観者の人たちから、このような声も聞こえてきました。

正本の智光曼荼羅は宝徳3年(1451)の土一揆により焼失し、現在お堂にあるものはレプリカです。曼荼羅の前には座布団が敷かれていて、手を合わせられるようになっています。

苦悩のない安らかな世界が描かれており、レプリカとは思えないほど安堵感を覚える曼荼羅でした。

ここで健康長寿や無病息災のご利益も、しっかりいただいてくださいね。

智光曼荼羅の御朱印

他にも、真言律宗の開祖であり、西大寺を復興させた叡尊上人像や、元興寺を再興した辻村泰圓の写真が祀られています。

重厚な趣に魅了される元興寺禅室

僧侶が日常の生活を送った場所で、国宝に指定されています。学修した官大寺僧坊の遺構で、のちに客殿や学校の校舎としても使われてきたお堂です。

普段は堂内の扉は閉じられていますが、筆者は一度展示会が開催されている時に入りました。外観は堂々とした厚みのある構えですが、内部は安らいだ空気に包まれていたのが印象的でした。

感覚が研ぎ澄まされるような気持ちになれます。

ここでしかお目にかかれない見どころ!元興寺法輪館

法輪館には、五重小塔(国宝)や阿弥陀如来坐像など、元興寺の貴重な寺宝が収蔵されています。秋には年に一度、期間限定で板絵智光曼陀羅(重要文化財)が特別公開される予定です。

一階では、中央にそびえる高さ5.5メートルもある、巨大な五重小塔に目を惹かれるでしょう。

阿弥陀如来坐像はライトアップがされていたせいか、より幻想的な雰囲気でした。

二階では庶民信仰の資料として、骨壷や陀羅尼が書かれた人骨なども置かれており、当時の弔い方についても伺い知れます。

がごぜにまつわる資料など、ここでしか見られない寺宝が展示されている見どころなので、ぜひ足を運んでみてください。

元興寺境内の鬼はかわいい見どころ

境内には伝承にちなんで、五体の鬼が隠れています。

最初は簡単だろうと思って探していた筆者でしたが、想像以上に難しい遊びでした。

鬼と同じような大きさの石が、さまざまな場所に点在しています。木や草の陰に隠れていて見つけるのが大変です。

ようやく見つけた五体の鬼がこちらになります。注目してほしいのが写真右下の鬼です。セクシーな恰好をしていますよね。

他の方のブログも覗いてみましたが、筆者が見つけた場所とは異なっていました。鬼の居場所は、その都度変わるのかもしれませんね。(ひょっとしたら、一人で移動しているのかも?!)

お時間のある方は、ぜひ探してみてはいかがでしょうか。

帰りに寺務所の方に鬼を見つけたと伝えると、元興寺のスタンプとお地蔵様のイラストを授けてくれました。しかまろくんスタンプは、自分で押したものです。寺務所横に設置されていました。

趣のある空間での休息!小子坊(極楽院旧庫裏)

庫裏とは、仏教でいうところの台所で、元は東室南階大坊北側にあった小子坊です。

寛永3年(1663年)に改修され、極楽院庫裏として機能していました。

古い時代に建てられた建物であるにもかかわらず、今でも暖かい木のぬくもりが感じられる、優しい空間でした。おすすめの見どころですので、立ち寄ってゆっくりしてくださいね。

まるでお浄土のような場所!浮図田

浮田とは仏陀を意味し、田は稲田のことです。田んぼのように仏像や仏塔が並んでいる場所を表わしています。鎌倉から江戸時代のもので、その数二千五百余基に及ぶ供養仏塔です。

そばを歩いていると、お浄土の世界に迷い込んだような不思議な気持ちになりますよ。

元興寺境内にある重要な石

境内には昔のお堂の基礎など、さまざまな石が置かれています。鬼探しとともに、ぜひ見つけてみてください。

かえる石は、元は大阪城にあり、豊臣秀吉が気に入った奇石です。現在は「無事かえる」「福かえる」の名石として安置されています。

その他の美しい境内の見どころ

種類が豊富な元興寺の御朱印

元興寺では、通常の御朱印が3種類授与されています。

左が地蔵菩薩の御朱印で、「いんそうじぞう」と書かれています。子孫の成長を見守ってくださる仏様です。

真ん中は、「るりこう」と描かれた薬師如来の御朱印です。病気を治してくださる仏様だといわれています。

右は、「ちこうまんだら」と書かれた、ご本尊の御朱印です。極楽浄土に導いてくださる方だといわれています。

それぞれ、1枚300円です。

こちらは、ぼさつの寺めぐりの御朱印です。南無上宮太子と書かれています。

さまざまなお寺を巡って集める、大和地蔵十福の御朱印です。

こちらはあくまでも現時点での御朱印です。時期によって内容が変わる可能性があります。参考程度に留めて戴けると幸いです。

御朱印帳は、シンプルな青と赤のものが2冊用意されていました。1冊1500円です。

まとめ

奈良県奈良市にある元興寺の見どころについて紹介しました。

元興寺は、幾度となく時代の波に飲まれ、さまざまな人の苦悩を受け止めてきた歴史あるお寺です。

お寺のどっしり静寂な空間にいるだけでも心が落ち着きます。そうすれば、心身共にリラックスし、新たな活力が湧いてくるかもしれません。

あなたも元興寺に行って心の平安を取り戻してみませんか。

真言律宗 元興寺
住所:〒630-8392 奈良市中院町11番地
Tel:0742-23-1377
Fax:0742-23-1378
ホームページ:https://gangoji-tera.or.jp/

コメント