【白毫寺・奈良】会えば人生が変わる?!閻魔王とは?

奈良編
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奈良県奈良市にある、椿が有名なお寺・白毫寺(読み方:びゃくごうじ)。

静かな境内に広がる穏やかな雰囲気は、訪れる人々に安らぎをもたらしてくれます。そして、白毫寺最大の見どころといえば閻魔王です。

閻魔王はただの仏像ではありません。見る者によって、畏敬の念を抱いたり、恐怖で直視できないと感じたりするでしょう。その存在は、あなたの人生をも変えてしまうかもしれません。

今回はそんな閻魔王と共に、白毫寺の魅力について紹介します。

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時代に翻弄され再興した白毫寺・由緒

創建年 不明
創建者 諸説あり
ご本尊 阿弥陀如来坐像
由緒
奈良市東部、高円山山麓に位置するお寺が白毫寺です。

草創については、天智天皇の第七皇子・志貴皇子が持つ離宮の山寺を寺としたものや、天智天皇の勅願によるものなど諸説あります。

鎌倉中期には、西大寺の叡尊上人が荒廃していた白豪寺を再興。弘長元年(1261)には、叡尊の弟子・道照が、中国から宋版一切経の刷本を持ち帰ったことにより、「一切経寺」とも呼ばれていました。

その後、戦国時代の戦火や、明治時代に起こった廃仏毀釈による影響を受け、寺は幾度となく衰退。しかし、空慶上人や多くの人々の手によって、白毫寺はその度に復興を遂げたのです。

五色椿

五色椿
寛永元年に興福寺塔頭、喜多院から移植したものです。
・根廻り1m
・樹高約5m
根元から80cmのところで幹が分岐しています。
五色椿は、東大寺開山堂の糊こぼし、伝香寺の散り椿と共に、奈良三名椿の一つです。



宝蔵の閻魔王は必見!

閻魔王:パンフレットより

閻魔王座像(重要文化財)
造像時期 鎌倉時代
像高 118.5cm
技法 寄木造・彩色像

司名・司録像(重要文化財)
造像時期 鎌倉時代
両像高 132cm
閻魔王眷属であり、正元元年頃の康円一派の作。

境内に入って左側奥にある宝蔵の中で、ひと際異彩を放っているのが、閻魔王です。


心の奥深くを見透かすような、カッと見開いた眼や忿怒の形相を見ると、ドキッとして目を反らしてしまいたくなるかもしれません。

私が思うに、これほど見る者の精神状態を反映するような仏像も、めったにないのではと感じました。

確かに恐ろしいと感じたのですが、ずっと眺めているとその奥に大きな慈悲の心があるようにも思えて、感動すら覚える存在です。

私の場合、あの世に行って閻魔王に会った時に、怒られないよう生きようと前向きな気持ちになり、人生の考え方が変わりました。

さて、あなたはどんな風に感じるでしょうか?会う価値ありの仏像・・必見です!

宝蔵

その他の仏像

ご本尊・阿弥陀如来坐像(重要文化財)
造像時期 平安~鎌倉時代
像高 138cm
技法 寄木造

地蔵菩薩立像(重要文化財)
造像時期 鎌倉時代
像高 157cm
技法 寄木造

伝・文殊菩薩坐像(重要文化財)
造像時期 平安時代
像高 102cm

太山王座像(重要文化財)
造像時期 鎌倉時代
像高 129cm

興正菩薩叡尊座像(重要文化財)
造像時期 鎌倉時代
像高 73.9cm

堂内には、たくさんの御仏が安置されています。

ご本尊の阿弥陀如来坐像は、心穏やかになる存在で、しばらく眺めていたくなるほど癒されますよ。

山のお寺らしい静寂に包まれた本殿

本堂(奈良市指定文化財)
建立時期 江戸時代
形式 三間四面
17世紀後半、白毫寺再興時の建物です。奈良の仏堂の、復古的傾向を示す貴重な存在。

阿弥陀如来(室町時代)
脇侍 勢至菩薩・観音菩薩(江戸時代)
両像高40cm

お堂の中は山のお寺らしく、静寂に包まれていて、心地よい空気が流れていました。

阿弥陀如来をしばらく眺めていると、乱れていた心が整ったような感覚になります。

前のめりでとても不思議な恰好をしている、二体の脇侍も見どころです。

堂内には椅子が置かれていますので、しばらく眺めたりゆっくり休んだりしても良いかもしれませんね。

白毫寺のそのほかの見どころ

万葉歌碑
「高円の野辺の秋萩いたづらに 咲きか散るらむ見る人無しに」

霊亀元年(715)、志貴皇子が逝去した時に作った、晩歌に対する反歌です。
境内右奥、少しわかりにくい場所にあります。

多宝塔跡

白毫寺椿
樹齢推定500年ともいわれる藪椿です。紅に点々と入る白の班を仏の「白豪」に見立てたことから命名。
間近で見るとその大きさに圧倒されます。椿のシーズンが楽しみですね。

不動明王石仏(鎌倉時代)
全体的にすり減っていますが、足元にうっすらと原型が見て取れます。

石仏の道
よく見ると、一体一体ちゃんとお顔が彫ってあります。かわいらしい仏様です。

苔むした椅子
年季の入りっぷりに思わずシャッターを切ってしまいました(笑)。誰も使用していないのでしょうか。

十王地蔵石仏(室町時代)
矢田型と呼ばれる右手で印を結ぶ形をしています。光背に十王の浮彫を配していますが、風雨に晒されているせいか、少々わかりづらいです。
白毫寺のお地蔵さまは、たとえ小さくても心が落ち着きますね。

御影堂
手水舎

蛙の置物とお地蔵さま
本堂前にあります。さりげなくこちらを見つめている、かわいい蛙たちです。

展望台
この日はあいにくの曇り空でしたが、それでも興福寺の五重塔などがはっきりと肉眼で確認できました。
晴れた日の眺めは素晴らしいでしょうね。展望台からの景色は、白毫寺おすすめの見どころです。

白毫寺の御朱印とおすすめの閻魔王授与品

白毫寺では、現在3種類の御朱印が授与されています。

こちらは、ぼさつの寺巡りの御朱印で、書置きのみの対応となります。一枚500円。

閻魔王の憤怒の表情が表現されたイラストです。

閻魔王に会いにきた方なら、ぜひ授かりたい御朱印ですね。

こちらは、ご本尊・阿弥陀如来の御朱印。一枚300円で、直書きしていただけます。

最後は、華麗な花の切り絵タイプです。ご本尊・阿弥陀如来の御朱印となります。一枚500円。

差し込み式の御朱印帳も販売されていました。50ポケットで4500円です。表紙は叡尊上人のシルエットかと思われます。

ほかにも、さまざまな授与品が販売されていました。おすすめは、えんま手ぬぐい(1500円)と、えんまおみくじ(500円)です。

写真では見えづらいですが、おみくじはミニサイズでかわいらしく、怖さは感じませんでした(笑)。

このサイトに挙げている御朱印や授与品は、あくまでも一例です。
御朱印や授与品は更新される可能性があります。参考として閲覧いただければ幸いです。

まとめ

白毫寺の閻魔王は、その厳かな存在が見る者の心を揺さぶり、人生を良い方向に変えてくれる可能性がある仏像です。

その神秘的な魅力に触れることで、心に深い感動が生まれ、新たな気づきが訪れることでしょう。

白毫寺そのものも、御仏やその静謐な境内が心を癒してくれます。お寺を訪れて、その魅力を存分に味わってくださいね。

主な行事

1月16日えんまもうで
2月節分星供加持祈祷
4月8日一切経法要・花まつり
敬老の日志貴親王御忌


花の見頃

3月下旬~4月上旬五色椿
9月中旬~下旬(秋・彼岸頃)
10月下旬~12月上旬、3月中旬~下旬寒桜(子福桜)
11月下旬~12月上旬紅葉

真言律宗 白毫寺
住所 〒630-8302 奈良市白毫寺町392
TEL 0742-26-3392  FAX 0742-27-6811
公式ホームページ なし

拝観時間 9:00~17:00(休みの日なし)
拝観料  大人:500円 高校生:300円 中学生]300円 小学生:200円

アクセス
・市内循環バス 高畑町下車 徒歩約20分
・山村町・藤原台行きバス 高畑住宅下車 徒歩約15分
・北野・下水間行きバス 白毫寺下車 徒歩約10分
・新薬師寺より徒歩約15分
・近鉄奈良駅にレンタサイクルあります

駐車場 なし



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