【漢国神社】知る人ぞ知る由緒ある神社はエキチカにあった!

奈良編
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奈良県奈良市、近鉄奈良駅のすぐ近くにある、漢国神社(読み方 かんごう神社)をご存じでしょうか。

この神社はガイドブックに頻繁に登場するわけではなく、繁華街の傍にありながらも、知る人ぞ知る存在となっています。

奈良県桜井市にある、大神神社(三輪明神)との繋がりがあり、悠久の歴史と由緒がある神社です。

今回は漢国神社の歴史や、境内の様子についてご紹介します。

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皇室の御守護神!漢国神社由緒

鳥居

創建年 推古天皇の元年(593)2月3日
勅命 大神君白堤おおみわのきみしらつつみ  
御祭神三座 園神 大物主命おおものぬしのみこと
      韓神 大己貴命おおなむちのみこと 少彦名命すくなひこなのみこと
御神徳 国土経営・開運招福・病気平癒・諸芸上達・商売繁盛・縁結びなど
歴史
推古天皇元年、大神君白堤が大物主命をお祭りし、その後、藤原不比等が韓神二座を相殿として祀られたのが漢国神社です。
かつては、春日率川坂岡神社と呼ばれていました。

清和天皇の貞観元年正月27日には、平安城宮内省に漢国神社の御祭神を勧請し、皇室の御守護神となります。
しかし、平安時代末期には勢力が衰退。一時期は春日大社の末社となった上に、興福寺の支配下になっていました。

寺門

漢国という字から、韓国との繋がりがあるように思えますが、実際に御祭神は、朝鮮半島から渡来した新羅系の神だといわれています。

以下は、神社の方のお話です。
メモを取りながら拝聴しましたが、一部不的確な部分があれば申し訳ございません。
詳しく歴史を知りたい人は、神社の方へ直接お聞きいただけると幸いです。

元々、すぐ近くに鎮座する率川神社と漢国神社は同じ三輪系の神様であり、一つの神社でした。

都が平城京に遷都され、境内の真ん中を遮るように三条通ができます。つまり、先にあったのは神社で、平城京が整備されたのはずっと後です。

御祭神である大物主神や三輪山信仰について、もっと知りたい方はこちらから↓実際に大神神社でも販売されている、おすすめの入門書です。

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心の奥が温かくなる本殿

本殿(奈良県指定有形文化財 昭和26年11月1日指定) 
建造年代 桃山時代
建築様式 三間社流造・桧皮葺・極彩色塗装

私は、この本殿に見事に裏切られました。

何故なら、私は繁華街にある神社という変な先入観を持っていたため、「正直、そこまで凄くはないだろう」と思っていたからです。

しかし、本殿に手を合わせてみると、心の奥深くがじんわりと温かくなるのを感じました。

昔からこの場所で多くの参拝者を見守ってこられたのでしょう。個人的に、神様がいらっしゃるというのはこのような感覚なのかと感じました。(※あくまでも個人の感想です。)

ぜひあなたも一度、手を合わせに行ってみてください。

筆者
筆者

拝殿の中には、お子さんが描かれたかわいい動物の絵も飾られていました!
ぜひ、探してみてくださいね。

まんじゅうのお社!漢国神社の境内社とそのほかの様子

林神社りんじんじゃ
御祭神 林浄因命りんじょういんのみこと
例祭  まんじゅう祭り(4月19日)
我が国唯一の饅頭のお社。
御祭神の林浄因命は中国淅江省の人で、貞和5(1349)年に来朝し、日本で初めて饅頭を広めた人物です。
宮中に献上するほど、好評を博しました。

毎年4月19日に行われるまんじゅう祭りは、菓子業界が饅頭を奉納し、業界繁栄を祈願する行事です。
また、林家では子孫である林宗二が、「饅頭屋本節用集」を出版したことから、印刷・出版の嚢祖としても知られています。

林宗二が献木したと伝えられる梅の木

饅頭塚
林浄因が宮仕えをしている女性と結婚した際に、紅白饅頭を埋めた場所です。うーん・・それにしても、美味しそうな名前ですね!(笑)

実際は固い石ですが、饅頭という名前がそう思わせているのでしょうか。
触ったら柔らかそうなイメージを持たせてくれる、不思議な石が置かれていました。

葵神社
御祭神 東照大権現
ご利益 大願成就
徳川家康公が祀られている神社です。徳川家の家紋は葵紋であることから、この名前が付いたと思われます。

八王子社 
御祭神 八王子神

手水舎と水神社
神社入り口にある、手水舎と水神社です。

源九郎稲荷神社
御祭神 宇賀御魂神
御利益 五穀豊穣 商売繁盛

茶糸威胴丸ちゃいとおどしどうまる具足と鎧蔵
茶糸威胴丸ちゃいとおどしどうまる具足・・・徳川家康公が身に着けていたとされる鎧です。

慶長19年11月15日、大阪陣の際に戦いに敗れ、漢国神社境内の桶屋に逃げたといわれています。
翌16日には、報賽祈願のため神社を参拝し、鎧を奉納したとのことです。

その後、鎧蔵を建立し、将軍家から年々使者が来られました。

家康の体格は、今の人とほとんど変わらない印象でした。天下統一される方は、やはり何もかも持っていますね!

出典:産経新聞 (https://www.sankei.com/article/
20170226-BDANHUC7DRNYVAYCUYR3G4US3Q
/photo/H25FULNH2FLKFAI3AYIIF5TQ2U/)

白雉塚
漢国神社に厚い信仰心を寄せていた元正天皇は、養老5年4月に白雉を献上されました。
神亀元年9月18日、この雉を埋めて、その上に築いたのがこの塚です。

てんとう虫の転倒防止のお守りも!漢国神社の御朱印と授与品

境内には社務所のような建物がありますが、この日はご不在でした。代わりに、ご用のある方は外の社務所にお越しくださいと張り紙がありました。

上の写真が、神主さんがいらっしゃる建物です。ご年配の、腰の低い方が対応してくださいました。

神社にまつわるお話などもしてくれ、優しい方でしたよ。

こちらが今回いただいた通常の御朱印で、初穂料は300円となります。

このほかにも、干支の描かれた書置きタイプの御朱印もありました。ちなみに来年は、かっこいい龍の御朱印が登場予定です。

源次郎稲荷神社のかわいい御朱印もありました。こちらも書置きのみの対応で、初穂料は500円です。

細やかな文様が美しい御朱印帳が、4種類ありました。一冊2,300円です。

ほかにも、お札やお守りも販売されています。

てんとう虫のお守りは、転倒防止と疫病退散の効果があるとか・・!(てんとうだけに転倒なんでしょうか?)

てんとう虫は古くから神様の使いとして、また、幸せを運ぶ虫として敬われてきた存在です。

まとめ

奈良県奈良市に鎮座する、漢国神社についてご紹介しました。

この神社は平城京に遷都する前から存在し、悠久の歴史を持ちながらも温かく参拝者を迎え入れてくれる隠れた名所です。

本当に素晴らしいものほど、その存在を主張しすぎないのかもしれませんね。

ひっそりと佇む神社で、心を動かされるほどの感動と感謝を味わいたい人には、おすすめの場所といえるでしょう。

主な行事

4月19日林神社例大祭・饅頭まつり
8月第1日曜日鎮守の森コンサート
9月15日林神社顕彰祭・節用集まつり
10月17日漢國神社例大祭

漢国神社  林神社
住所:奈良市漢國町二番地
TEL:0742-22-0612 FAX:0742-22-0948
最寄り駅:近鉄奈良駅より50m JR奈良駅より500m
参拝料:無料 
休日:無休
参拝時間:6:00~18:00
駐車場:あり



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